相続税評価とは
相続税評価とは、土地や建物、絵画や美術品など、現金や借金以外のものを相続した時に課される相続税の額を計算するために、相続財産の価値を評価することです。
絵画の場合には相続税評価の扱いは作品の種類や価値によって異なります。もしその絵画がアーティストではない友人・知人からもらったものなら、相続税評価はつかないことが一般的です。購入価格が10万円以下の絵画は美術品・絵画のカテゴリではなく家具や家電と同じ家庭用財産のカテゴリに含まれて申告される形になります。
もし一点で数百万円もするような高額絵画だった場合、書画骨董として単独で申請されるようになります。
ただし、これらの絵画の価値というのは素人には判断がつかないものです。絵画の相続税評価はどのように行われるのでしょうか。
絵画の相続税評価方法
絵画の評価と言った場合、評価する基準は「売買実例価額」、もしくは「精通者意見価額等」の二種類があります。前者は書いて字のごとく実際にいくらで売買されている絵画なのかという基準で、後者は絵画や美術品の専門家に鑑定してもらった価格のことです。専門家にとくに資格認定や指定はなく、絵画の売買を取り扱っているような店で働く鑑定士や著名な美術家などにお願いできます。
売買実例価額を調べるには、美術年鑑を参照する方法や、レシートや領収書を確認する方法があります。しかし、美術年鑑の評価額はその作家の最高傑作の値段であったり、レシートや領収書でも購入した時から価格が下落していたりと、必ずしも正確な額になるとは限りません。あくまで参考程度にとどめたほうが良いでしょう。
相続税評価の相場、注意点
相続税評価は作品の内容や希少性によって大きく変動し、万が一ピカソのような世界的に著名な芸術家の絵画であった場合には100万円を超えるような相続税評価がつくことも。
絵画の相続税評価を業者などにお願いする場合、気を付けなければならないのは条件の確認です。手数料や出張料が無料だと書かれていてもそれは買取前提のことかもしれません。あくまで売るつもりはなく査定結果だけを知りたいならよく気を付けるようにしましょう。
査定を複数の業者にお願いするのもおすすめです。複数の業者から査定を貰うことで、より正確な相場を把握できるでしょう。